第12・13回 森里海連環学公開講座

 第12・13回の森里海連環学公開講座は、2014年12月14日に開催される森里海シンポジウム「人と自然のつながり」を育てる地域の力―淡海(おうみ)発・企業の挑戦―の事前勉強会として行われました。

 11月12日に開催された第12回の森里海連環学公開講座では、スピーカーに滋賀銀行総合企画部CSR室の室長・辰巳勝則氏を迎え、「滋賀銀行の環境金融の取り組み」に関する講演をいただきました。公開講座の当日は、京都大学の学生だけではなく、滋賀銀行の環境融資に興味を持っている他大学からも多くの学生が参加しました。
 辰巳勝則氏からはまず、滋賀銀行のCSRについての説明がありました。全国の地方銀行の中でもいち早くCSRに取り組んできた滋賀銀行では、CSRは1984年に福祉の基金からスタートし、特に地域の力をいかに育てていくか、人と自然のつながりをいかに作っていくかを担うことを自ら目標としてきました。
 滋賀銀行が積極的に環境保全に取り組む理由として、滋賀県の地勢が地球の縮図と類似すること、近江商人に継承されてきた三方良し―自分とお客様のみならず環境にも良い営み方-、滋賀銀行を地域バンクとして環境に特化していくと宣言した経営者のリーダーシップ、の3つが挙げられていました。金融機関は直接ものづくりをするわけではないが、ものづくりのための資金を、社会が必要とするところに回していく役割を持っています。環境保全を促進するため、滋賀銀行は、独自に作成した環境格付や生物多様性の格付の基準を用いた融資先の審査や、顧客向けの環境コミュニケーション-例えばビジネスフォーラム『サタデー起業塾』、エコビジネスマッチングフェア、顧客のニーズを行内でネットワーク化し顧客同士を結びつけたりすることなどを行っています。地域密着型金融なりに、お金の流れで地球環境を守ることを目指しています。

 そして、11月17日には第13回の森里海連環学公開講座が開催されました。スピーカーは、たねや農藝 北之庄菜園・園長の讃岐和幸氏です。講演のテーマは「たねやグループと森里海」、内容はたねや農藝 北之庄菜園の成立と園長としての日頃の活動に関するものです。
 たねやグループは和菓子・洋菓子の製造・販売を行っており、近年では、食べる直前にお客様自身がサクサクな最中の皮に餡を挟むような斬新な和菓子とクラブハリエのバームクーヘンで消費者の心を掴んでいます。たねやは、小麦、お米、小豆など原材料を取得・仕入れたうえの商売であり、たねやの商売は自然と共に生きていくもの、とたねやグループの経営者は考えているとのことでした。
 このようなコンセプトに沿って作られたのが、人々が集まる森のお菓子屋さん、「ラ・コリーナ近江八幡(以下、ラ・コリーナ)」なのです。ラ・コリーナが目指している姿は、八幡山から連なる丘に緑深い森を夢み自ら木を植え、ホタル舞う小川を作り、生き物たちが元気に生きづく田畑を耕すことです。そこで、ラ・コリーナと共に産声を上げた「たねや農藝 北之庄菜園」には、オーガニックで野菜を作り、それをラ・コリーナで販売し、周辺地域にオーガニックの輪を広げ、やがては滋賀県中に広めていく想いが託されています。
 現在、ラ・コリーナの敷地内に畑がつくられ、たねやの従業員が自ら農作業に挑んでいます。また、敷地内の植林のための「どんぐりプロジェクト」は、定期的に社内で実施されています。八幡山から拾ってきたどんぐりの種を菜園で育て、大きくなった苗を敷地内に植えていきます。さらに、2013年から、近隣する八幡山の麓に放置された竹林の整備を始め、廃材の循環利用を進めてきました。
 たねや社長が提唱する「自然を愛し、自然に学ぶ」コンセプトはたねやグループ全体で実現しています。

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